特集

馬肥ゆる秋 上海で始める乗馬

[ 2015-10-15 掲載 ]

1

上海の短い秋は何をするにも爽やかな季節だ。「天高く馬肥ゆる秋」。頭に浮かんだ言葉を調べると、出典は中国の歴史書「漢書」。もともとは「秋には騎馬民族匈奴がたくましく太った馬を駆り、攻めてくる」意味という。そこで、今回の特集では初めての乗馬や馬に関わる中国語を紹介。この秋、上海で馬に親しんでみては?

ここで体験 輝煌騎馬場

2

98年開設の老舗乗馬クラブで会員数は約5000人。日本、米国など外国人の会員も多い。コーチが丁寧に中国語と身振りで教える。最寄りの軌道交通8号線芦恒路駅5番出口からは3輪タクシーで10分弱。歩くと30分ほど。帰りは全く車が通らないので、タクシーアプリなどで足の確保を。

住所:浦東新区三林鎮懿徳路287号

電話:(021)6830-5885

料金:非会員1時間390元(平日351元)~ 、会員190元(平日160元)~ 、入場料10元

URL:www.huihuanghorse.com

乗馬に必要な道具

3

手綱(たづな) 口にかませる轡(くつわ)とつながっていて馬の頭を動かすのに使う。左に曲がりたいときには左側を、右に曲がりたいときは右側を、止まる時は両手で手前に引っ張る

鞍(くら) 人が乗りやすいよう背に置く。座り心地はだいぶ固い

鐙(あぶみ) 足をかけるのに用いる

ヘルメット 万一の落馬時に備えて必ず着用する。見た目ほど重くはない

チャップス 鐙から足が滑らないように着ける。ズボンが汚れるのも防ぐ

乗る サッと乗りたい!

 4

馬は体の左側から人が乗るよう訓練されている。馬の左側に立って左足をあぶみにかけ、たてがみと胴をつかんでサッと乗る。身体が固い人はひとりで乗れないが、コーチが支えてくれるので、安心だ。

歩く 最初の練習は歩くだけ

5

コーチの助けも借り、馬に乗ったらいよいよ馬が動き出す。馬の体高は150cmくらい。生き物の背に乗り、2m半ばの場所から見る景色はすがすがしく感じる。馬上ではリラックスして背筋を伸ばし、視線は前に。脚は馬体をしっかりと押さえる。普段は使わない太ももの筋肉を使い、3日後まで筋肉痛が残った。コーチがしっかりと綱を握り、ひたすら円運動を繰り返し、慣れてくると円が大きくなってくる。そのうちに馬は速足になるので、馬の縦揺れに合わせて鞍の上で立ったり座ったりを「起(チー)、座(ツオ)起、座」のリズムで繰り返し、衝撃を逃がす。

走る さっそうと駆けたい!道は遠い…

7

走れるようになるには、最低でも10回の練習が必要という。初めての練習で疲れ切ったものの、大都会上海で馬に触れ合え、大満足の編集部員は早くあのレベルに到達したいと思い、家路についた。

プロに聞く走る馬あれこれ

6

Q このクラブの馬は全部で何頭?

A 78頭いて、年で人を乗せられない馬は放し飼いにしているよ。

Q 馬の値段ってどのくらい?

A 普通の馬で数十万元、外国種の馬は天井知らずだ。ここではサッカー選手のマイケル・オーウェン所有の馬も預かっている。

Q 馬は人の言葉が分かるの?

A 馬はとても頭がいいんだ。手綱を引っ張らなくても「止まれ」と言えば、止まるし、乗る人のリズムに合わせて走ってくれる。

Q 馬は本当にニンジンが好き?

A ニンジンとかリンゴとか甘いものが大好物だ。1袋5元のニンジンをあげることができるよ。普段は消化を良くするため、干草と穀物に油を混ぜた餌を食べているよ。

Q 馬をなでたい!

A 馬が自分で見られない頭と尻尾を触るのは嫌がられるんだ。首筋をなでてやると喜ぶよ。

Q 馬に乗る時に大事なことって?

A “馬と一体になること”だね。馬をコントロールしようと考えず、敬意をもって乗ることが必要だ。

Q 一人でかっこよく乗るには、どのくらい時間がかかるの?

A まず10回は練習しないと。週1回で3カ月の人もいれば、半年、3年かかる人もいる。うまくなりたければ、いつでも練習においで!

中国競馬事

日本でいう競馬、公営ギャンブルとしての馬のレースを体験できるのは、現在のところ中国では香港地区のみ。九龍半島の「沙田競馬場」、香港島の「ハッピーヴァレー競馬場」で入場料10香港ドル(8元程度)を払い、馬券は最小10ドルから買うことができる。ただ、香港以外でも中国各地で馬のレースや馬術競技は盛んに行われている。上海に比較的近い場所では武漢市の「東方馬城」が有名。お金を賭けることはできないが、勝ち馬を当てると、いろいろな景品を獲得できる。10月24日から25日にかけ、今年で13回目となる「中国武漢国際賽馬節」が開催される予定で、世界各国から競走馬が集まる。

日常使える馬にまつわる中国語

露马脚 lù mǎjiǎo 日本語と全く同じ「馬脚を露わす」。芝居で馬の脚を演じている人の姿が見えてしまったことが語源だそう。
拍马屁 pāi mǎ pì 「ごまをする」。昔モンゴル人同士が会うと互いの馬の尻を叩き、馬を褒め合う習慣があったからとか。
屁は「おなら」の意だが、この場合は尻。
马后炮 mǎ hòu pào 「後の祭り」。中国将棋「象棋」で「詰み」となる局面が由来。
龙马精神 lóngmǎ jīngshén (年をとっても)活気に満ちたさま。龍や馬の勢いに例えていう。
马马虎虎 mǎmǎhǔhǔ 马虎mǎhǔとも。①いい加減②まあまあ―の意味。字面を眺めても口に出しても楽しい感じだが、马马虎虎でない仕事をしたい。
马失前蹄 mǎ shī qián tí 偶然のミスで挫折する」。馬が走行中前脚の蹄を欠いてしまう意。
一马当先 yī mǎ dāngxiān 「1頭の馬が先駆ける」=率先して事を行う。
塞翁失马,安知非福 sāi wēng shī mǎ,ān zhī fēi fú 「人間万事塞翁が馬」=幸福と不幸は予測できず一定でないとの例え。昔とりでに住む老人(塞翁)の馬が逃げてしまったが、馬は名馬を連れて戻ってきた。その後、老人の子が名馬から落馬し、足を折ったが、そのため徴兵されずにすんだという。

 





【最新記事一覧】
※この情報は上記日付に掲載・更新されたものです。掲載内容を保障するものではありませんので、
情報の確認は各店舗または企業へお問合わせください。